そっくり親子。

　盆のせいか、珍しく、父の兄嫁から連絡があった。兄嫁は長兄の嫁で、死ぬまで父方の祖父母と暮らしていた人である。

　しかし、祖父母ともに、超長生き（９０過ぎ）だったので、よく兄嫁もこぼしていたものだ。「私は、いつまでたっても嫁のままだぞん。」などと口にしていたが・・・今回、おもしろい話を聞けたのだ。

　祖父母には、９人も子供がいて、特に祖父と父は顔がそっくりなのは、私も承知している。

　兄嫁の言うことには、「おじぃは人の良さそうな顔をしてるが酔うと、私をいじめた。」のだそうだ。そして、世間では、「おじぃが善人で、私が意地悪で通っていた。」のだそうだ。

　そっくり親子とは、よく言ったもので、ウチの父も酒こそ飲まないが、まったくあてはまる。

　人が良くて働き者で通っているが、実は天邪鬼だし、一般生活面においては、横着者で、自分の名前を書くのも嫌がるのだが・・・不思議を世間では、そうは思われていないようだ。

　実際、今回の祖父の件も、さも自分が見てきたかのように、お客様に話している。私としては、腹ただしいが、一応スルーしている。

　昔は、そういう風に見られるのがイヤだったが、最近は自分の正義を信じるようになってきた。これも年齢のせいだろうか？